氏の記録は数日で閲覧できなくなるので(そういうポリシー)、
内緒で回収
ちょうど放山(シャルマン火打)の南西にあたる豪雪地帯
笹倉温泉からだと北面台地下部まで
標高差800m、沿面距離5kmほど
/////以下引用/////////////////////////
早川@金沢です。
寒冷前線通過直後の今日、焼山北面台地経由で火打を目指しましたが北面台地1500m付
近で焼山上部から落ちて来た巨大な雪崩に遭遇、這々の体で逃げ帰ってきました。
久しぶりに自然の怖さを目の当たりにしました。
【山域】焼山北面台地
【場所】新潟県
【日時】20009年2月8日(日)
【コース】 笹倉温泉--焼山北面台地1600m往復
【メンバー】僕と名人
【装備】 バーティクト 180cm,TLT,ガルモント(僕)
バーティクト 170cm,ディアミール,ガルモント(名人)
4.32 490m 笹倉温泉発
5.39 750m 九十九折り林道終点
8.18 1235m 焼山北面台地
9.31 1350m 賽の河原横断
10.31 1600m 焼山北面台地上部
10.50 1600m 焼山北面台地上部発
12.11 490m 笹倉温泉
土曜の夜は北陸地方を寒冷前線が通過して一時的に冬型が強まるが日曜は午後から晴
れそうだ。この時期の火打はハードだが二人なら何とかなるだろうと糸魚川で名人と
待ち合わせした。
すし活で二人で仲良く特上ちらしを頂きマスターに見送られて笹倉温泉に向かう。今
年は雪不足で笹倉温泉で50cm程と寂しい限りだ。
車で宴会中から天気は大荒れムード、激しい風と雨、深夜からみぞれが雪に変わった。
一晩中車を揺さぶる風の音で何度も目が覚め熟睡できなかった。朝までに笹倉温泉
で20cmの雪、山ではかなりの降雪があっただろう。
20009年2月8日(日)
4.32 490m 笹倉温泉発 強い風と雪の中黙々とラッセルする。雪不足とは言えこ
の辺りはさすがに豪雪地帯でスキーには何ら支障はない。
5.39 750m 九十九折り林道終点 眼下に見下ろす集落の明かりがきれいだ。昨夜
の降雪でラッセルは楽ではないが、180cmのバーティクトならまだましである。
標高1000mで積雪調査、3m近くの積雪でにんまりした。北面台地への登りは急になりラッ
セルはきつくなったが、交代で台地を目指した。
8.18 1235m 焼山北面台地 いつもなら純白の北面台地だがいつもより枝が多く出
ている。ここも雪不足だ。北面台地を横断するように火打方面へ向かう。
9.31 1350m 賽の河原横断 帰りにシールがいらないようにうまくルートをとって
河原下に降りた。これでスキーのまま戻れる。
北面台地上では一晩で1m近くは雪が降ったようだ。ここのところ晴天の日々が続いた
上に昨夜のどか雪、雪の状態はきわめて不安定だ。火打へのルートはかなり危険かも
しれないと思っていた。
二つ目の河原を横断した直後の北面台地の1500m付近で事件が起こった。
焼山上部のルンゼから起きた雪崩が猛烈な雪炎を立てて河原に沿って落ちて来た。
ヤバイ名人、一目散に逃げる名人、僕は身を構え比較的冷静にシャッターを切ってい
た。
テレビで見た雲仙普賢岳の火砕流が迫ってくるまさにそのような恐怖感だった。
何十メートルもの高さに舞い上がった雪炎が怒濤のごとく押し寄せてくる。正直ビビっ
たがどうすることもできない。運良く雪崩のメインは僕たちを外れ河原に沿って落ち
て行ってくれた。
その間数十秒ぐらいか、ようやく雪炎は治まり雪崩も収束した。このような緩斜面の
台地でこのような巨大な雪崩を目の当たりにしてとてもじゃないが火打へ行くなんて
言えなかった。二人顔を見合わせて今日は帰るしか選択肢は無いと一致した。
10.31 1600m 焼山北面台地上部 ここで行動は終了、さあ後はパウダーを頂くだけ。
10.50 1600m 焼山北面台地上部発 帰りは快適にパウダーを楽しみながら温泉まで
飛ばした。
12.11 490m 笹倉温泉 ふーっ怖かった。
これまで何度か雪崩を見てきましたが今日のような巨大な雪崩を目の当たりにしたの
は初めてです。改めて自然の驚異を再認識した。
HPに巨大な雪崩が迫りくる瞬間の写真を載せました。皆さんも雪崩には気をつけて下
さい。
/////////////////////////////////////