「ヤ」が小文字ではなく大文字だという話は置いといて、
レンズにカビが生えていたり、汚れまみれになっていて、
おそらく今後も陽の目をみることはないであろうジャンク品が
一種の愉しみの元に再生されていたりする
左から、
FL 3.5/28mm(1966年) 1.1k
FL 2.5/35mm(1964年) 3.0k
R 1.2/58mm(1962年) 4.8k
年代を並べると相当古いよな
FD以降はゴムやプラが使われているので
ターゲットはS、R、FLレンズだったりするのは好み・・・
前玉と後玉がそれぞれユニットになっているブツはまだマシ・・・
玉がバラバラになる場合は向きを覚えておかないと
組み上げとバラシを繰り返すことになる
例によって絞り羽根はZippoオイルの流し洗い&鉛筆粉で調整
不用意にヘリコイドを抜けば組み上げに数時間掛かる場合もある
『元よりきれいになればオッケー』が合言葉なので、
途中で引き返すことも愉しみのうち
レンズガラスと絞り羽根がレンズの基本構造とすれば、
手動絞りの機構を残しつつ、
完全自動絞りに対応させるという機構に歴史が見られる・・・
絞りリングから絞り羽根までは相応の距離があって、
数箇所の連結部を介さないとならないので摩擦が増える
自動絞りにはボディからの連結が必要なのだけど、
その部分は不要なので削除してしまうわけだ
各社とも相当の知恵を注いでいるのは興味深い
【百均で酸化セリウム】
初期には高額な製品が開発され、
数年後には廉価なパチモンが出回るのが世の常・・・
ガラスに使えるということは、金属部にも使えるので便利
安心代はレンズ一本以上に高価なれば、
そういう時は(やっぱ)パチモン
手元のプラや金属板で研磨テストしてみるのはお約束
35mm判換算で1.5倍(42mm相当)されるとはいえ、
焦点距離28mmは何でも屋さんの雰囲気
『絞り8、距離3m』にセットしておけば1.5mから∞までピントが合う
オリジナルのままで所有しましょう、という気はサラサラなければ
蛍光ローズ/蛍光イエローの墨入れや新規マークの追加は厭わない
もし仮にこのブツが他の手に渡れば、
その条件下で手を加えられればよいだけのこと・・・
どこぞで汚れまみれで転がっていたブツの出動体勢が整うだけでも
彼らは(たぶん)うれしいんじゃないかと・・・